以前の記事で、「勘定科目内訳明細書Excelフォーム」が国税庁から提供されることをお伝えしました。これは本来、e-Taxソフトに組み込むためのCSVデータを作成するものです。では、このExcelフォームをあえて印刷して、書面提出できるか? 手数料を差し引き、ファクタリング会社から早期にお金が振り込まれる」の時点で既に売掛金が入金されたものとして処理をしています。, しかし、このように簡素化した税務処理でまったく問題ありません。財務・会計を考えるとき、重要なのは「どれだけ簡単に記せるのか」です。要は、教科書的なことに捉われずに、実際に行われている業務を理解しなければいけません。, 参考までに、私の顧問税理士も最初に述べた「簡単な経理処理の方法」で仕訳をしていました。意味なく複雑にするとビジネスがややこしくなるため、できるだけ財務処理を簡素化させるのが基本になります。, ちなみに、こうした会計処理の簡素化が税務調査で問題になることはまずありません。税務職員にとって興味があるのは経理処理の仕方ではなく、「脱税していないか」「不自然な経費計上がないか」「売上の除外はないか」など、指摘することで税金を多く取ることだからです。, もし勘定科目について指摘しても税額は変わりません。そのため、突っ込まれて聞かれることはないのです。, そういう意味では、勘定科目を間違えていたとしても特に何も問題ありません。税金の金額は変わらない以上、税務調査で指摘されても「次から言われた通りにします」と伝えるだけでいいのです。, 例えば、ファクタリング手数料の仕訳について売却損の勘定科目ではなく、割引料を用いる人もいます。約束手形を早めに現金化する手法に手形割引があり、手形割引のときに「割引料」の勘定科目を使うのです。, 手形割引とファクタリングは非常に似ているものの、「手形割引は融資だが、ファクタリングは売買取引」と金融取引の中身はまったく異なります。ただ、間違えて割引料の勘定科目を使っても特に影響はありません。, 同じように考えると、勘定科目の名称が違うのも何も問題ありません。先ほど、「売掛債権売却損」という勘定科目を紹介しましたが、人によっては「売掛債権譲渡損」という勘定科目を用いるかもしれません。, なお、銀行融資などの借金とは違い、売買取引になるのがファクタリングです。そのため、ファクタリングを利用したときの手数料については経費処理することができ、その分だけ法人税を減らすことが可能です。, 借金をしたとしても、貸借対照表の負債が増えるだけです。そのため損金は増えません。ただ、ファクタリングの場合は手数料を経費にできます。, もちろん、手数料を少なくすることで経費金額はできるだけ低く抑えるほうが適切です。ただ、手数料の分だけ損金計上でき、法人税を減らせることは理解しましょう。, ただ、法人税とは性質の異なるものとして消費税があります。消費税の場合、法人税のように「利益に対して課税される」という単純なものではありません。実際、消費税には非課税となる項目が存在します。, その一つがファクタリングです。売掛債権の売買では消費税が非課税となります。これについては、国税庁の公式サイトにも明記されています。, 「金銭債権の譲渡」がファクタリングのことであり、このように消費税は課税されません。そのため売掛金の買取をしてもらうとき、ファクタリング会社から提示される手数料の中に消費税が含まれていると、明らかにおかしい取引であることは理解しましょう。, また、個人事業主・法人経営者としてあなたが支払う消費税額については、ファクタリングをしたとしても変わりません。つまり、以下のように考えましょう。, 法人税と消費税は性質が異なるため、これらを理解したうえで会計処理を行い、税金を納める必要があります。, なお個人事業主は関係ないですが、法人の場合は決算書を作成する必要があります。そうしたとき、財務諸表として貸借対照表(別名、バランスシート)があります。ファクタリングを利用する場合、単に仕訳の内容だけを理解するのではなく、財務諸表にどう影響するのかも経営者は理解しなければいけません。, 財務諸表を良くすることは銀行融資に直結しますが、ファクタリングはバランスシートの内容を改善することが一般的に知られています。これをオフバランス化といいます。, 何もしていない状態だと、貸借対照表には売掛金が存在します。そこで売掛金を売買すれば、これが早めに現金へと変わります。, その後、現金を活用して負債を返済すれば、その分だけバランスシートのスリム化を図れます。貸借対照表をオフする(消す)ため、オフバランスと呼ばれています。, こうした会計処理を行うことで、ROA(総資産利益率)や自己資本比率が改善されるようになります。その結果、財務諸表の内容が良くなるのです。, もちろん、実際にはファクタリング手数料の分だけ経費が増えているため、意味なくファクタリングを利用してはいけません。ただ、このように財務諸表を改善させるために売掛金売買をすることもあるほどなので、ファクタリングを活用したとしても借金のように貸借対照表の内容が悪くなるわけではないことが理解できます。, ちなみに、ファクタリングを実施するときの手数料について、決算書では営業外費用に分類されます。, 利息支払や社債発行費、有価証券の売却損などについては営業外費用で経費処理をするのが基本です。これについては、売掛債権売却損についても営業外費用となります。, 貸借対照表の中には、売掛金・未収入金や貸付金(借金)などに関する記載項目が存在します。以下のような感じです。, このように、貸借対照表の中に売掛先が明記されるようになります。同じように、借金をする場合についても、どの会社からお金を借りているのか記されます。, ただ、売掛金の売買であるファクタリングは借金でない以上、ファクタリング会社の名前が勘定科目内訳書に記されることはありません。こうしたことも、ファクタリングを実施しても特に悪影響がない理由となります。, 売掛金の売買をしたとしても、決算書を見るだけではファクタリングをしている事実を判別することはできないのです。, ここでは、ファクタリングの経理処理の方法について解説してきました。仕訳や勘定科目について理解するとはいっても、売掛金の売買をするときの仕訳は非常に簡単です。「売却損」の項目を利用するだけとなります。, このとき、ファクタリング会社からお金が振り込まれたときに処理をすれば問題ありません。厳密には違いますが、ビジネスでは教科書的なことよりも実学を優先しなければいけないため、ここでは実際に行われている会計処理方法を述べています。, また、手数料部分を経費計上するとき法人税を減らすことができるものの、消費税額は変化しないことに注意しましょう。, なお、借金ではないのでファクタリングを利用したとしてもその事実が決算書に掲載されることはありません。それどころか、一般的に貸借対照表の内容を改善させるために活用されることもあります。, 買掛金・未払金の支払いをするため、支払資金調達法の一つとしてファクタリングが活用されます。そうしたとき、どのように会計処理するのかを学び、財務諸表にどう影響を与えるのか事前に理解していればファクタリングへの抵抗が少なくなります。, 資金調達のためにファクタリングを利用する場合、ファクタリング会社はたくさんあります。このとき、会社によって審査基準はバラバラですし、申し込みをしないと手数料は分かりません。そのため、複数社にあいみつ(相見積もり)を取るのが失敗しないコツです。, また、「素早い資金調達は可能か」「手数料相場は低いか」「土日対応できるか」「少額買取に対応しているか」など、ファクタリング会社によって方針がバラバラです。そうした中で優れた業者を選ぶ必要があります。, 当然、偽装ファクタリングをしている闇金業者ではなく、真っ当なファクタリング会社を選ばなければいけません。利用業者に失敗すると、後で大変なことになります。, 以下のページでは、私が実際に何社ものファクタリング会社を利用した中から、特に優れた業者だけ厳選しています。それぞれの特徴を理解したうえで複数社に申し込みをすれば、売掛金売買での失敗をなくすことができます。. 実際にファクタリング取引を利用する際、企業によって会計処理の仕訳方法が異なるので、ここでは 一般的な方法論として勘定科目 などを紹介しておきます。. Reserved. 勘定科目内訳書については、2019年(平成31年)4月以後の申告からcsv形式での提出も可能となります。 国税庁が提供予定のExcelフォームを利用して内訳書を作成し、これをCSV形式に変換したものを電子申告データに添付する方式になるとのことで、標準フォームはこの8月にも公表される予定です。 technology. 事業概況説明書がどのような性質のものかについては「法人事業概況説明書の書き方を0から解説【記載例あり】元国税調査官が... 小規模の法人向けに0から青色繰越欠損金について解説していきます。

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); もともと電子申告推進のために提供されるExcelフォームではありますので、本来であれば想定外の話でしょう。, しかし先ほども述べたとおり、書面提出の法人もまだ2割あります。筆者は電子申告を推進する立場ですが、そのような立場はともかく、「できる」「できない」を考えてみます。, 勘定科目内訳明細書は、法人税法において、確定申告書の添付書類のひとつとされています(法人税法74、法人税法施行規則35)。, そして、その様式は「法人課税関係の申請、届出等の様式の制定について(法令解釈通達)」で定められています。, では、そのExcelフォームを、印刷して提出できるのか……? という問題ですが、印刷してみた感じですと「ほとんど問題なさそう」という印象を持ちました。, 双方を見比べたところでは、ほとんど問題ないと思える程度でしょう。さすがに国税庁の公式フォームですので、記載内容は同一です。, Excelフォームでは、ヘッダの部分(上の画像であれば、「預貯金等の内訳書」や右上の①)も標準で設定されていました。印刷での利用も想定して作られていた可能性もあります。, 気になるところでは、Excelフォームだと末尾の合計値が用意されていないくらいでしょう。決算書と一致する部分の数字が合計値ですので、この部分の記入は自分で意識しておく必要がありそうです。, これまでの経緯を考えるに、非公式の自作Excelフォームも実務上ひろく書面提出に使われていたわけです。, この点を考えると、「この公式Excelフォームはe-Tax専用! だから書面提出は認めない!」などと、いまさらダメだしする理由も考えづらいでしょう。, また、国税庁ホームページで公開されている「勘定科目内訳明細書の提出について」(申告手続に係る各種参考情報)において、次の記述が見られます。, 貴社(貴法人)において、おおむね同封した各科目別の内訳書に準じた書類を作成しているときは、この内訳書に代え、それを提出していただいて差し支えありません。, ここでいう「同封」とは、郵送で送られてきた勘定科目内訳明細書の白紙様式(ブランク)をいいます。, この記述を見るに、内訳明細書の記載形式は「内訳書に準じた」ものでもよいため、ある程度の自由があるといえそうです。, つまり、通達が定める様式をベースに書くことをきちんと書いていればよく、Excelフォームを利用して印刷したものを提出しても、とくに差し支えないと考えられるでしょう。, 今後、国税庁から提供が予定されている「勘定科目内訳明細書」e-Tax用のCSVデータ作成Excelフォームについて、これをあえて印刷して書面提出できるのか? という視点で考えてみました。, この記事執筆時点(2019年3月)は、まだ非公式の段階(ソフトウェア開発業者向け)での発表ですし、今後どのような正式発表があるかもわかりません。. 売掛債権の売買をすることをファクタリングと呼び、資金調達を考えるときに重要な手法の一つとなっています。ただ、このとき手数料について理解しなければいけません。そうしたとき、重要な要素の一つに消費税があります。ファクタリング取引に消費税が含まれるのか... 資金繰りを改善する方法として、多くの経営者が取り入れているものにファクタリングがあります。売掛金を早めに現金化することでキャッシュフローの改善に役立ちます。ただ、ファクタリングは資金繰りの改善だけに活用されるわけではありません。決算書の内容を良く... 個人事業主・法人経営者としてあなたが支払う消費税額については、ファクタリングをしたとしても変わりません。, 私が実際に何社ものファクタリング会社を利用した中から、特に優れた業者だけ厳選しています。. ファクタリングの会計処理の仕訳(勘定科目など)とは. 2016/7/19

Powered by WordPress with Lightning Theme & VK All in One Expansion Unit by Vektor,Inc. ・決算後は帳簿を印刷しておけ、という注意喚起 クラウド会計利用者は特に注意, ブログというメディアの性質上、先端・簡易・速報の研究姿勢を重視しており、専門書に比較して記載に誤りがある可能性は高くなります。読者がこのブログを参考にした判断であっても、筆者は責任を負いません。当ブログの記事で参考にした資料は、ネット・書籍を問わず、その参照元を示すように努めます。. オンラインでの面談も受付中です. これからファクタリングを検討するとき、困るポイントの一つに会計処理があります。それまで売掛金売買に関わる経理処理を経験したことがない場合、どのように仕訳を起こせばいいのか分からないのです。, 融資とは異なる資金調達法がファクタリングです。そのため仕訳や勘定科目は異なりますが、実際のところそこまで会計処理の方法が難しいわけではありません。事前にどうすればいいのか知っていれば、問題なく経理処理できます。, ただ、注意点を理解していなければ無駄に法人税が多くなったり、手数料の処理ができなかったりします。, 買掛金・未払金の支払いやお金の返済など、資金繰りを改善させるためにファクタリングを利用することはよくあります。ただ、事前に経費処理方法を理解していなければファクタリング利用を躊躇しやすいです。そこで、ファクタリングを実行に移したときにどのように経理処理すればいいのかについて解説していきます。, 実際のところ、ファクタリングの仕訳は非常に簡単です。このとき、売却損の勘定科目を用いて処理をするだけとなります。, まず、商品・サービスを提供して売上を作り、売掛金を計上するとします。このとき、売掛金が100万円なら最初は以下のように仕訳します。, ビジネスを実践している人なら、現金商売をしている人でない限りは全員がこうした仕訳を起こすことになります。ここまでは、すべての人に共通です。, その後、ファクタリングを活用すれば早期に売掛金が現金化されるようになります。このとき、ファクタリング会社へ支払う手数料については「売掛債権売却損」の勘定科目を使います。例えば、ファクタリング手数料が5万円であり、95万円が早期入金される場合は以下のようになります。, 通常なら、売掛金が支払われたときは売掛債権売却損を使わず、「現金が100万円増えた」という処理をします。ただ、今回は売掛金の売買を実施しているため、手数料の分だけ売却損を計上するのです。, なお、税務処理に詳しい人だと「ファクタリング会社から入金があっても、得意先からの支払いでないので未収入金の勘定科目を使うのでは」と難しく考えてしまいがちです。, これについては、まさにその通りです。教科書的な話をすると、ファクタリング会社からお金が支払われているとはいっても、売掛金が得意先から払われていないため、未収入金を使うことになります。, このとき、「3. 勘定科目内訳明細書, 法人決算申告自力作成マニュアル, 申告書の書き方, 初めて法人の申告時期を迎え、税務署から法人税の申告書が送られてきてあまりの書類の多さとわけのわからなさに愕然としてしまった。, このような法人税の申告書に初めて向き合った方を対象に、勘定科目内訳説明書について元国税調査官の視点から0から説明していきます。この記事を読めばこの書類との付き合い方がわかりますので、攻略の仕方も自ずとわかってくるはずです。, そもそもこの書類はどういう意味合いのものなのか?提出しなければいけないのか?提出しないとどうなるんだ?というような疑問が一番最初に浮かぶのではないでしょうか。, 元国税調査官の立場から申しますと、勘定科目内訳明細書を提出する最大の理由は、税務署が調査をする会社を選ぶ参考にするためです。また税務調査の際、取引先の情報は調査官がその法人が行う取引を確認する上で必要になってくるものです。したがいまして、それを予め提出させることでお互いの手間を省く効果もあるでしょう。, では、具体的に財務署はどのように勘定科目内訳明細書を使用するかを、言える中で例をいくつか挙げてみましょう。, まず会社が不正計算をする最も多い方法の一つが架空外注費や架空経費です。要するに請求書や領収書を偽造して、金銭を支出したと仮装して自分の懐に入れるというパターンです。, 架空の費用を計上していると想定して調査先を選ぶときに、その法人の支払先がどのような法人かをまず調べます。, 国税庁は日本中の申告を行っている法人の申告データを持っているので、その内容をもちろん確認できます。, 例えばA社の内訳書にB社への未払金残高が1,000,000円 と記載されていたとしましょう。そのB社の申告事績次が確認できなかったらどうでしょう。税務署は全国の申告内容を持っています。検索をかけてこの会社がヒットしなければ、B社は申告書を提出していないことになります。この場合、B社が申告を免れているか、A社が架空の支払いを計上しているか、または単に記載誤りなのか。このような可能性が考えられます。, 勘定科目内訳明細書のうち貸付金や仮払金、借入金といった内訳書には「法人・代表者との関係」という欄があります。不正計算を首謀するのは圧倒的に代表者やその親族であることが多いため、このような勘定科目に注目します。, 例えば代表者借入金が多額で毎年変動しているとしましょう。そうすると調査官はこの会社は現金勘定が合っていないだろうと判断します。それも現金の増加の相手勘定が不明である場合に特に注意を払います。借入金も収入も同じ貸方科目なので入れ替えても帳簿上の貸借は合います。, 通常会社は支払いは漏らさず計上します。他方売上の一部を帳簿に載せていなかったとしたらどうなるでしょう。支払いはあるけど収入がない場合、帳簿上現金が不足します。, 税理士事務所の事務員が会社に聞きます。「現金がないのに支払いがあります。どうやって支払えたのですか。」「さあ、どうでしょう。私が立て替えているかもしれません。」「では社長さんからの借入金としておきます。」このような理由で代表者借入金が増えているんだなとこのように調査官は筋書きを作ります。では、調査で確認しよう。とこうなるのです。, とこう書くと、ものすごく大事な書類じゃないかと思うかもしれません。しかし、ある種の法人からすれば逆を返せば取るに足りない書類とも言えます。それはなぜか、また別の視点から勘定科目内訳明細書を見ていきたいと思います。, この条件を同時に2つ満たせばかなりの確率で調査を受けることはないでしょう。(元国税調査官の経験です。), この条件に当てはまる法人であればどんな内容で出そうと税務署にとっては感心の薄い存在ということになります。要するに内容について深く検討されることがない。ひょっとしたら税務職員の誰の目にも触れないかもしれません。そうだとすれば勘定科目内訳明細書の書き方で悩む必要があるでしょうか。, ここで私が言いたいのは上の条件に当てはまるような法人の場合は勘定科目内訳書を難しく考えずもっと軽い気持ちで作れますよということです。, 勘定科目内訳書に誤りがあったところで税額が変わるわけじゃありません。肩肘張らずにやったらいいのでは、ということです。, だからと言って何一つ合っていなくてもいいと言っているわけではもちろんありません。正確に作成するに越したことはありません。しかし、この書類を作成するのに頭を悩ませるのであれば、そこまで深く考えて作るほどの書類ではないですよ、ということです。, ただ最近では融資の際、金融機関が勘定科目内訳書の提出を求めるケースも増えてきているので融資を必要としている法人の場合は金融機関の融資担当者がその書類の内容を検討するのですから正確でなければ融資を受けられないなんてこともあるでしょう。, したがってその法人の規模や状況によってこの書類の重要度は変わってくると言えましょう。, これまでの内容で勘定科目内訳書との付き合い方が少しずつわかってきたのではないかと思います。続いて、そもそもこの書類には何を書けばいいのかという最も基本的なところを説明していきます。, このような書類を初めて見たときには情報量の多さに面食らってしまって、ああやっぱり専門的な知識がなければできないんだと気持ちがくじけてしまうかもしれません。しかし、そんなことは一切ありません。, 勘定科目内訳明細書の作業のほとんどは各内訳書の題目に記されている勘定科目(下の画像でいえば「売掛金(未収入金)」)の決算期末現在の残高を取引先ごとに集計してそれを1行1行転記していくという作業の繰り返しになります。, 期末時点の売掛金の残高が7,060,000円で、未収入金の残高が332,000円であることがわかります。合計が7,392,000円です。, 勘定科目内訳明細書は取引先ごとに残高を集計して転記していきますので、結果として下の内訳書のサンプルのように期末現在高の計の欄が7,392,000円となり、貸借対照表の7,392,000円と一致します。, ここで取引先ごとの残高って?と初めて作成される方は思うかもしれません。そうなんです。各勘定科目の残高を取引先ごとに集計する必要があるのです。, 帳簿をつけるときに取引の多い相手先に補助科目を設定していれば下のサンプルのように補助元帳で取引先ごとの残高を確認することができます。, 下のサンプルではあいうえお商店株式会社の残高は6,480,000円であることがわかります。上の内訳書のサンプルに転記されていることを確認してください。, もし補助科目の設定をしていなかったという場合には、是非次の年度からはこの内訳書を作成する前提で、会計ソフト入力時に頻繁に取引する相手先には補助科目を設定することをお勧めします。これにより申告時のこの書類の作成時間が大幅に減りますし、普段取引先ごとに金額を確認したいときも補助元帳を見ればすぐにわかるというメリットがあります。, また補助科目を設定していなくても別途支払い管理のために取引先ごとの売掛金や買掛金などを毎月エクセルで表を作成している(売掛金台帳・買掛金台帳・受取手形記入帳・支払手形記入帳など)という場合はその書類も使用できます。, もし、補助科目を設定していないし、取引先ごとに台帳や表も作っていないという場合には改めて請求書を引っ張り出してきて取引先ごとの残高を集計する必要がでてきます。その場合にはエクセルなどの表計算ソフトを使うと良いでしょう。, 日々の帳簿付けのときに勘定科目内訳書の作成を前提に作業するようにすることが申告時の手間軽減につながっていきますので毎年工夫を重ね、効率的に作成できるようにしていきましょう。, 勘定科目内訳明細書には「(注)」という表現で記入の上での注意点が挙げられています。, 相手先別期末現在高が50万円以上のもの(50万円以上のものが5口未満のときは期末現在高の多額なものから5口程度)については各別に記入し、その他は一括して記入してください。, このようにすべてを転記する必要はないので、この注書きに則して必要最低限のものを転記するようにしましょう。, 最後に各勘定科目内訳明細書の書き方について、詳しく知りたい場合は、以下にリンクをお示ししますので、そちらをご参照ください。, 税務署への提出書類ということで、相手がどういう目的で収集しているかがわからないとビクビクしてしまうものだと思います。今回この記事をお読みになったみなさんは勘定科目内訳書がどういった書類かがもうわかっているので、かなり冷静に対処できるのではないかと思います。, 税理士に頼まずに自社で作成するような会社さんは効率的に作成することを第一に考えることが賢明だと言えるでしょう。毎年繰り返す申告です。勘定科目内訳明細書の作成は一番時間がかかるものかもしれません。毎年自社で効率的に作成する方法を考えて実施していくことで申告事務が軽減されていくことと思います。, 勘定科目内訳書を効率的に、しかも無料で作成する方法を次の記事「勘定科目内訳明細書を無料で作成する最良の方法」で紹介していますので、こちらもご参考にしていただければと思います。.