「もともとは五島のほかの島から移築した倉庫だったそうです。家屋じゃないから、中は柱や壁のない、大きな空間になっていたんですね」。わざわざ移築するぐらいだから、おそらくいい木材を使っているのだろう。移築後の年数は50〜60年ほどになるという。, 瑳山さんははじめ、建物の南側半分を借りて島の大工と一緒にリノベーションし、「サヤンテラス」と名付けた。そこで、自分でつくった器を並べるだけでなく、週末の4日間ほどは、台湾茶や点心を出したりもした。

・MOKSHA 日・月12:00〜14:30

奇遇にもおじさんは、瑳山さんの亡くなった父親と同じ名前、同じ年だった。「父が背中を押してくれているような気がしました」。

幼い頃からピアノを習ってきた泰子さんは、音楽を学ぶために東京に出た。しかし、20歳を過ぎてから重度のアトピーを患ったことをきっかけに、食について真剣に考えるようになる。このとき、知人に誘われて出掛けた体験農場を営んでいたのが勝さんだ。都会育ちの勝さんは自然に憧れて農学を専攻し、友人の縁で群馬に農場を開いたという。 「おじさんの目に、東京からひとりでやって来た私は頼りなく見えたんでしょう。助けてやりたいから、ここでちゃんと店をやりなさい、と場所を譲ってくれたんです」。

一方、「サヤンテラス」のほうは、アロマテラピーマッサージ、タロット占い、マインドフルネス講座、テンポラリーセレクトショップなど、さまざまなイベントを開催したり、瑳山さんのように五島に移住してきた人が、お試しショップを営業する場になっている。そこで、2014年から1年間、週に1度、無農薬野菜と自然食品、五島の手仕事のものなどを販売していたのが「ねこたまShop&Cafe」の坂本泰子さんだ。

・金木犀 土・日・祝8:00〜10:00

いきなりですが、東京を離れ五島に移住することになりました。 今回、これを記事にしておこうと思った理由は主に2つ。 ひとつは、自分自身の記録のため。 経緯、動機、感情、これらを鮮度の良いうちに残しておかないとどんどん忘れていってしまいます。 そこで2018年5月、港から徒歩2分のところに、土・日・祝日の朝8時〜10時の間だけ営業する朝がゆの店「金木犀」がオープンした。五島の地鶏「しまさざなみ」で出汁をとったあつあつのおかゆに、新鮮な地魚の刺身を載せていただく。メニューには、五島の食材を使ったおかずも並ぶ。テイクアウトにも対応しているので、朝9時頃に出港する長崎行きのジェットフォイルに持ち込むこともできる。 『移住体験記』『映画』『音楽』『マンガ』『アニメ』『ゲーム』『その他』, https://www.t-marche.com/tripper/article/937/. 建物は快く貸してもらえたものの、問題はそれからだった。そこは住宅ではなく牛小屋で、中には山のようなモノが詰め込まれ、運び出すだけでも一苦労。坂本さん夫妻の人柄のおかげだろう、手を貸してくれる人は少なくなかったというが、改修はなかなか進まなかった。 それがほどなく、北側の半分も借りることになる。その場所で冬の間だけ、牡蛎小屋を出していたおじさんの勧めだった。

「サヤンテラス」での試験ショップを経て、自前の店を構えようと決めたのが2015年の10月。住まいと農園に近い奥浦で物件を探し始めたところ、近所の人が「ここはどうですか」と連れていってくれた家の、向かいの建物が、今の「ねこたまShop&Cafe」だ。入り江に面した風情が、以前から泰子さんの気に掛かっていた。 ※ハイシーズン、冬期の営業時間はFacebookページで確認のこと 経緯、動機、感情、これらを鮮度の良いうちに残しておかないとどんどん忘れていってしまいます。, 島外の友人だけでなく、島の人にも実際によく聞かれるので、その際に長々と話さず、相手が気になってるとこだけパッと答えられるように。, 例えば、『なんで五島に?』という質問だけでは、こうなった「経緯(いきさつ)」を訊いているのか、五島が気に入った「理由(感情)」を訊いているのか、あるいは何をしに来たのか「動機(具体的に何(主に職業)をするつもりでやってきたのか)」を訊いているのか分かりません。, ですから、それぞれを個別にまとめておけば、「これまでの話をどこからどこまで話せばいいのだろう」という悩みが無くなるわけです。, そういう目的で、結構細かくまとめておこうと思いますが、全部ひとつの記事に詰め込むと、膨大な文章量になりそうなので、いくつかの記事に分けて書こうと思います。, 五島列島の中でもに「上五島」と「下五島」と呼ばれる区分があります。(青線が境界線)。, 僕が移住するのは下五島の「福江島」(赤マルのとこ)、その中の「富江」という地域です(青マルのとこ)。, ...ということで、一般的には「綺麗な海と世界遺産の教会があるところ」という認識のようです。, 世界遺産の教会については五島だけでなく、本土の長崎・熊本にも点在しているいくつかを合わせての登録となります。, 2018年に登録されてから少しずつ整備が進んでいるようですが、観光のインフラはまだまだこれからという印象。, 沖縄やハワイのような完成されたリゾート地に慣れた人は少し戸惑うかも知れませんが、裏を返せば、より本来の島時間を味わう事ができるのが魅力です。, (これから少しずつ変わって行くであろう五島に期待半分、そのままでいて欲しいという気持ち半分、という複雑な心境です。), 次回は、なぜ五島に移住することになったのか、いくつかの角度からまとめて見たいと思いますので、乞うご期待!, 東京育ち、五島在住の30代フリーランサー。 けれども、移住翌年の2014年からは、前述の通り、泰子さんが「サヤンテラス」で少しずつ、有機野菜をお披露目できるようにもなっていた。同じ年の6月には、五島産「無農薬野菜セット」の初出荷にも漕ぎ着けている。, 農業の傍ら、泰子さんがお店を持とうと思ったのは、自分たちがつくる野菜を売るためだけではない。群馬ではたやすく手に入ったオーガニックの調味料などが、五島では買えなかったからだ。「私たちに必要なものは、ほかにも欲しい人がいるはず。ひとりひとりが遠くから通販で取り寄せるより、私がお店をつくればいいと思いついて」と泰子さん。お店を開くことで、交流も広がる。「お客さまから新しい商品を教えてもらうこともあって、その都度、品揃えにも工夫しています」。 い意思を感じる猫, 猫の伸びきった寝姿に驚きの声, 上野動物園でゾウの赤ちゃん誕生, 「暖房まだ?」ウサギが無言の圧, 猫によるベッドの間違った使い方, 掃除機は絶対許さない会の姉妹猫. 五島列島に位置する福江島。50~60年前に移築されたという倉庫をリノベーションした場所を中心に、移住者たちのさまざまなチャレンジが行われている。島ではどんな変化が起こっているのだろうか。

五島の変化のスピードは速い。 さらに、ピアノ・トリオを組みたいからと誘われて、弾いたこともないジャズにも取り組んだ。クラシックとはまるで違って、これもまた大変だけれど新鮮だという。 Copyright © LIFULL Co.,Ltd. 2018年11月から、「ねこたまShop&Cafe」は営業日を1日減らし、日・月・火の週3日だけ開店することになった。閉店する土曜日は、音楽活動または「畑の日」に充てる。「畑の日」とは、参加者を募って農園で収穫を楽しみ、自分たちで採った野菜で昼食をつくって食べるイベントだ。畑と食卓のつながりを、子どもたちに実感してもらいたいし、何より泰子さん自身が、畑に親しむ日々を増やせる。

「群馬に骨を埋めるつもりだった」と語るふたりが五島に移住したきっかけは、瑳山さんと同様、東日本大震災だった。悩んだ末に新天地で再出発しようと、九州で農業ができる場所を探した。候補地はいくつかあったが、五島に決めた大きな理由は「海」だ。「群馬には、なかったものですからね」と勝さんは言う。 「ねこたまShop&Cafe」では、年に1、2回「音楽祭」が開かれる。泰子さんのピアノ・トリオはもちろん、教え子たちのバンドや、知人による三線教室も。勝さんは高座をつくって落語を披露したそうだ。「単なるオーガニックショップだと、興味を持たない人もいるでしょう。賑やかにイベントをすることで、いろんな人に来ていただきたかったんです」と泰子さん。農業と音楽と生活は、泰子さんにとって分かちがたいものだ。 店主の瑳山(さやま)ゆりさんは、東京生まれ東京育ちのフォトグラファー。2011年に、2匹の愛犬とともに五島に移住してきた。「東日本大震災の直後、緊急避難のつもりで滞在したんですが、五島の爽やかな風土に魅了されて、2週間後に東京に戻ったときは、もう引っ越しの準備に取りかかっていました」。

All Rights Reserved. お腹を空かせて下船したら、朝ごはんに頃合いの時間だ。しかしこれまで、港周辺はもとより、中心街まで足を延ばしても、開いている飲食店は見当たらなかった。 ご利用の環境ではJavaScriptの設定が無効になっています。このサイトをご利用の際には、JavaScriptを有効にしてください。, LIFULL HOME'S トップ>LIFULL HOME'S PRESS>改築・改装する>五島・福江島に移住してきた人々。建物・食・風景…彼らが魅力を発見、起こしている変化とは, 福岡市と五島列島・福江島を結ぶフェリーは、博多埠頭を深夜に出て、朝8時過ぎに福江港に着く。

「これが好き、こうしたい、こうなりたい、と思ったら、とても大変でいやなこともやれるんだなって思いました。小学生のような感想ですけど、単純にそう思いました」。 最初の1年は、島の小さな集落でカフェを開いてみたり、陶芸家に弟子入りして器を焼いたりしていた。その器を展示販売する場所を探して巡り会ったのが、いま「金木犀」のある建物だ。

・かきごや こんねこんね/金木犀 過去5年間の移住者672人のうち、7割は30代以下。若者世代に選ばれる島・長崎県五島市は、移住相談件数増加のため(昨年度の1.5倍)、オンライン移住相談を増設し…(2020年11月14日 8時50分0秒) さて、その後の「サヤンテラス」では、新たな試験営業が始まっている。瑳山さんの友人である、湘南・葉山のアーユルヴェーダレストラン「MOKSHA」のオーナーが移住してきたのだ。現在は毎週日曜日と月曜日に、南インド料理のランチを提供している。

群馬の20年間で培った無農薬農業のノウハウは、環境の異なる五島で、すぐに成果には結び付かなかった。「気候も違うけれど、何より土が違いました。5年かけて、今、ようやく野菜が育つ土ができてきたかな、という段階です。まだまだ、“軌道に乗った”とはいえません」と勝さん。

『人で混みあう東京から、静けさと自然を求めて長崎県の離島へ移住することにしました。高齢の猫2匹を連れての長距離移動が心配でしたが、無事に到着。のどかな田舎暮らしが...』五島列島(長崎県)旅行についてがおちんさんの旅行記です。 主に独断と偏見によるレビューを投稿していきます。 こうして2012年12月、瑳山さんは居酒屋「かぎこや こんねこんね」を開くことになった。はじめのうちは知人の女性と2人だけで切り盛りしていたが、翌夏には縁あって料理人を雇い、さらに6年目には、新しく「金木犀」をオープンするため、東京と福岡からの移住者を雇い入れたそうだ。 誰の人生も試行錯誤の繰り返しだけれど、坂本さん夫妻のチャレンジはとても鮮やかで自然体に見える。けれど実際は、傍目に見るよりずっとずっと苦労は大きいはずだ。「ねこたまShop&Cafe」が完成したときに泰子さんが自らのブログに綴った、何気ない文章が印象に残った。  かきごや こんねこんね Facebook 火曜定休、月・水不定休18:00〜22:00

泰子さんの好きなものを詰め込んで、今の「ねこたまShop&Cafe」はある。そして泰子さんは「音楽も商品も、いつか必要がなくなったら、そのときは省いていく」とも言う。 五島・福江島に移住してきた人々。建物・食・風景…彼らが魅力を発見、起こしている変化とは, (左上)福江港の近くにある居酒屋「かきごや こんねこんね」。土日祝日の朝は「金木犀」として営業する(右上)「こんねこんね」と同じ建物の反対側に「サヤンテラス」がある(左下)「金木犀」で、店主の瑳山ゆりさん(右下)「サヤンテラス」内部, 入り江の奥にひっそりと建つ「ねこたまShop&Cafe」。2階は坂本さん一家の住まいになっている, 「ねこたまShop&Cafe」。左上が改装前で、右上が改装中の外観。作業する後ろ姿は勝さん。(以上2点写真提供:ねこたまShop&Cafe)左下は改装後の道路側外観、右下は内観。左手にある出入り口から入り江を望むテラスに出られる, 左2点は「畑の日」の様子(写真提供:ねこたまShop&Cafe)右上は現在「サヤンテラス」で営業している「MOKSHA」のLakshmi靖子さんとSajinさん、右下の写真はある日のランチ(写真提供:瑳山ゆり), 建築の力を生かすフランスの都市戦略〜建築史家・倉方俊輔さんが語るリール、ランス、マルセイユ, 蒸気機関車時代の鉄道遺産が数多く残るJR肥薩線。無人駅の元国鉄駅長官舎をオーベルジュに, フィンランドの国民的建築家アルヴァ・アアルト。約20年ぶりの回顧展で自然に学んだ建築家の作品を見る, 高知は病院も充実。輝く太陽と自然の魅力に惹かれて移住した惟康さんご夫妻~高知家で暮らそう②.

成美企画は、長崎県五島市の行政書士を兼業とする小さな不動産業者ですが、「お客様の立場で考える!」をモットーに売買物件・賃貸物件・別荘・田舎暮らしの家等を取り扱っています。 五島市の不動産情報(成美企画) 成美企画は、行政書士兼業の売買物件・賃貸物件・別荘・田舎暮らし�

楽しんで読んでもらえたら本望です(^o^) 音大でクラシックピアノを学んだ泰子さんだが、群馬では頼まれて数人の子どもに教える程度だったという。それが、五島では人数が増えて教室を開くことになり、泰子さん自身も学び直しの日々だ。「人に教えるためには、自分も勉強しなくちゃならなくて。でも、それがまた、楽しいんですよね」。

その「ねこたまShop&Cafe」は今、福江港から15分ほど車を走らせたところにある。「奥浦」という名前の通り、奥深い入り江に沿った集落だ。その入り江の一番奥、海に面した石垣の上に、その家は建っている。かつては船を着けていたのだろう、石垣には、海に降りる階段が残っている。, 長崎県の諫早出身の坂本泰子さんと、大阪出身の坂本勝さんは、群馬で出会って結婚し、それから約20年後の2013年、2人の子どもとともに五島にやってきた。 ・ねこたまShop&Cafe 日・月・火​10:30~17:30

 MOKSHA Facebook, ※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社LIFULLは一切の責任を負いません。, LIFULL HOME'S PRESSからのおすすめ記事や住まいに関するお役立ち情報などをお届け!, 五島・福江島に移住してきた人々。建物・食・風景…彼らが魅力を発見、起こしている変化とは。LIFULL HOME'S PRESSは住まいの情報(オピニオン、トレンド、知識、ノウハウなど)を掲載。住まいに関するさまざまな情報から、一人ひとりが楽しみながら住まいをプランし、自信の持てる住まい選びができるよう応援します。【LIFULL HOME'S PRESS/ライフルホームズプレス】. 九州の最西端の島々である長崎県五島列島にて2017年10月27日〜29日に開催された「長崎のしまで暮らそう!働こう!移住体験ツアー」。島の職場見学から先輩移住者との交流、住まいの見学など五島列島で暮らすならどんな生活なのかを体験できる内容だ。 それでも、自分たちの手で学びながら改修したいと、ふたりは慣れない大工仕事に取り組んだ。指導を仰いだのは、「サヤンテラス」の改修を手掛けた大工さんだ。「要領が悪くて叱られて、こっそり泣いたこともありました」と泰子さんは振り返る。作業はほぼ1年に及んだ。, お店のほか、泰子さんには五島に来て始めたことがたくさんある。そのひとつが、音楽だ。